分譲マンション大手の大京が一九九六年から販売した川崎市川崎区のライオンズマンション京町。
建て替えが決ったらしい。
ディベロッパー側で検査体制を強化するとコメント。
素人が検査を強化してどうするのだろうか。
配筋検査が出来るのだろうか。
コンクリートは?
週に1回前後、現場で直に定期検査をしていれば全く問題なく発見できた事なのに。
現場監督は当然黙認していたのだろう。
設計監理者は一体何をしていたのだろう?
ゴミ入れみたいになった自分の作品を平然と見ていたのだろうか?
ありえない、何もしなかったとしか言えない。
型枠の内側に鉄筋のタグが落ちていたりすると、落ちてると一言現場監督に言う。
現場監督もそれに応えてもう一度再検査を約束する。それが普通。
決してゴミの入ったままコンクリートは打たせないはず。
今ほど検査体制が厳しく言われなかった頃だ。
全く経験のない若い設計事務所員が一人で現場に派遣されていたような時代だ。
意識が低くても誰も何も言わずに、バブルの余韻に浸っていた頃の話だ。
それでも自分の作品なら必死に見るはず。
構造の専門家と一緒に打設前後のコンクリートの躯体を見て廻るはず。
うまく打てたコンクリートは美しい。
磨き上げたムクの木のようだ。ほれぼれするほど美しい。
仕上げるのが勿体無いほどだ。
それら全てを台無しにするとは・・。